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館内展示

第89回
いとをかし-和みのけしき

令和3年(2021)10月19日(火) ~ 12月12日(日)
宮内庁三の丸尚蔵館

第89回「いとをかし-和みのけしき」の展覧会図録表紙画像

かつて、宮殿や離宮などの室内を飾った三の丸尚蔵館の所蔵作品は、美しく華やかな花木や草花、情趣豊かな自然など、人々の心をうるおす力を持っています。このたびの展覧会では、自然や人々が生み出す和やかな景色を表わした国内外の優品を紹介いたします。

わが国には、平安時代の『枕草子』にとりあげられた「いとをかし」という、風情あふれる言葉があります。日本人の感性から生み出されたこの古語において、「をかし」は趣深い、見事である、かわいらしいといった様々な美的感覚を表わし、「いと」はそれを強調しています。この日本文化の豊かさと和やかな趣を包括した言葉もまた、優れた日本文化の賜物といえるものです。

今回の展覧会では、この言葉にふさわしく、人々の心を和ませてくれる風景、人や動物の愛らしい仕草、四季折々の花々などをモチーフとした作品を集めました。三の丸尚蔵館の現在の建物における展覧会の最終章を、これらの品々とともに、多くの方々が心穏やかに過ごしていただければ幸いです。