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館内展示

第43回
香淳皇后の御絵と画伯たち

平成19年(2007)3月27日(火) ~ 6月17日(日)
宮内庁三の丸尚蔵館

第43回「香淳皇后の御絵と画伯たち」の展覧会図録表紙画像

香淳皇后は、日本画家の高取稚成(1867~1935)、川合玉堂(1873~1957)、前田青邨(1885~1977)に日本画の指導を受けられ、多くの絵画作品を遺されました。高取画伯には、皇室に入られる前、久邇宮家にいらした折から指導を受けられ、特に大和絵の基礎的な技法を習得されたようです。川合画伯からは昭和10年代末頃から指導を受けられ、自然の描写について多くのことを学ばれたようです。さらに昭和34年からご指導に当たった前田画伯の率直な意見に基づいて、絵のバリエーションを広げていかれました。こうした香淳皇后の御絵について、多くの人が、気品の高さ、大らかさが自然と滲(にじ)み出ていると語っています。また、御自身が絵を創り上げることをとても楽しんでいらしたことは、様々な作品の中に感じられる温かさ、愛らしさからも看取できます。

今回の展覧会では、香淳皇后の御絵と共に、日頃お身の周りで親しまれた3人の師の作品や、これまで紹介されなかった他の画伯とのご親交の様子も紹介します。絵の創作を楽しまれた香淳皇后のお姿と共に、画伯らとの温かいやりとりの一端を、作品の数々を通して感じていただければ幸いです。