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館内展示
日蘭交流400年記念特別展 オランダ王室コレクションによる
ウィレム5世の時代-18世紀後期のオランダ宮廷美
平成12年(2000)2月27日(日) ~ 4月9日(日)
宮内庁三の丸尚蔵館
本年は、慶長5年(1600)にオランダ船のデ・リーフデ号が大分臼杵沖に漂着することで日本とオランダの交流がはじまってから、ちょうど400年を迎えるという、両国間の歴史上特筆すべき年にあたります。これを記念して、日本とオランダそれぞれの国内各地では、多彩な文化事業が催されます。
その一環として、皇室とオランダ王室の間でも美術コレクションの交換展を実施する運びとなり、まず、宮内庁では、オランダ王室コレクションによる「ウィレム5世の時代-18世紀後期のオランダ宮廷美」展をここに開催することとなりました。もとより、日本の皇室とオランダ王室は長く親密な御交際を続けてこられています。その意味で、オランダ王室コレクションからなる本展を三の丸尚蔵館を会場として御紹介することは、時宜にかなった、意義深いことといえましょう。なお、6月から8月にかけては、オランダの国立ヘット・ロー宮殿博物館において、皇室御所蔵の伝統的な御装束を中心とした特別展覧会が開かれることになっています。
このたびの展覧会では、今日のオランダ王室の直接の祖となったウィレム5世の時代、すなわち18世紀後期に焦点をしぼり、この時期に花開いた優美かつ端正なオランダ宮廷文化の美の精華を、絵画や様々な工芸品を軸として紹介いたします。これらは、オランダの歴史のなかでも、宮廷文化が最も華やかな展開をみせた時代の粋(すい)をとりわけよく伝えるものとなっています。
本展を通じて、ひろく日本の人々にオランダの宮廷美の一端に触れていただき、オランダの文化に対する理解を深めていただければ幸いです。また、この展覧会開催が、日本の皇室とオランダ王室の間のきずなを、さらには両国間の交流をより一層深める機会となることを願ってやみません。