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館内展示

第36回
贈るこころ・受けとられた美-世界の国々との交流のなかで

平成17年(2005)1月8日(土) ~ 2月27日(日)
宮内庁三の丸尚蔵館

第36回「贈るこころ・受けとられた美-世界の国々との交流のなかで」の展覧会図録表紙画像

当館では、海外のさまざまな美術、工芸品に焦点をあてた展覧会をこれまで3回開催してきました。海外作品を特集する展覧会として4回目になる本展では、主として、皇室が世界の国々と交際される中で、親善のかたちとして贈進を受けられた品の数々を紹介します。これらは皇室のご慶事の折に贈られたものをはじめ、賓客として来日された元首や王族方から贈られたものが中心をしめています。また、昭和天皇が皇太子として大正10年にご訪欧された折や、さらには歴代の天皇として初めて外国をご訪問された昭和46年の両陛下ご訪欧の際に、各地でお受けになった品々も含まれています。

明治から昭和初期にかけての時代に贈進を受けられたものには、ヨーロッパの絵画、彫刻、ガラスや陶磁器などの工芸品のほかに、タイの伝統的な金工品や漆工品、トルコの刺繍(ししゅう)作品などがあります。一方、昭和後期にあたる時代のものとしては、美術、工芸品に加えて、アメジストや銀の小箱、ブローチなどの宝飾品が含まれています。

これらは、いずれも各国が育(はぐく)んできた文化を代表するものとして選ばれた品です。皇室の外国交際という大切なご活動のなかで、世界の国々から親愛の気持ちをこめて贈られたこれらの品々を通じて、その友好のこころに触れるとともに、美術品としての多彩な魅力を楽しんでいただければ幸いです。