しょうちくものがたりえまき松竹物語絵巻
- 江戸時代(17~18世紀)
- 紙本着色
- 1巻
- 日本
絵画 - 日本・東洋画
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しょうちくものがたりえまき 松竹物語絵巻
松竹物語絵巻
御伽草子の物語の一つ。『鶴亀松竹物語』という作品の下巻にあたり,独立した一つの物語として作品化されることも多かった。日向の国,岩根山の麓に老夫婦が住んでいたが,この二人はすでに千年もの齢を重ねているのに,三十歳ばかりの姿であった。この噂が都の天皇にまで聞こえ,天皇は勅使を差し向けて,この夫婦を召した。そして何故そのように若いままで年を重ねて行けるのかと尋ねたところ,夫婦は毎日岩根山に生い茂るくこという草を踏み締め,山に湧き出る清水を飲んでいるからでしょうと答えた。そこで天皇はそこに都を移そうと,夫婦を返して御殿の造営を命じた。四十代の天皇は二十代の姿へと若返る。天皇は大層喜んで夫婦に褒美をと言うが,夫婦は自分たちは本来は人と交わってはいけない仙人であるから,暇がほしいと言い,黒雲に乗って去っていった。そこで天皇は社を建てて二人を祀った。年月を経て,天皇がここに神楽を奉納した折,地が震えて社殿の前に松と竹が生えた。この松と竹はめでたいものと,末長く祀られたという。(「近世絵巻の興起」H9)